2008年8月18日 (月)

四苦八苦

夏休み明けから会社仕事は契約書オンリー。とにかくニガテな分野なので四苦八苦。もちろん自分の専門分野である医学文書もいつでも四苦八苦しているのだけれど、楽しんで取り組めるかどうかというところが決定的に違う。苦手意識というのはどうしようもないなぁ。医学文書(臨床的なもの)であれば、なんとなく単語の見当もつくし、言葉をつむぐ楽しさがあるのだけれど、契約書は一言一句チンプンカンプンなのである。特に今回はすべて英訳なので、「英文契約書の書き方」といった参考資料をあれこれ見ながら、「shall」なのか「must」なのか「may」なのか、まるで中学生がはじめての助動詞テストを受けるときのように頭を抱えながらという有様。原文である日本語のほうも、こんな日本語があったのね~と思うような契約用語が多々あったりして、いかに自分が日本語を知らないかと思ったり。これが医学用語だったら知らなくても何とも思わないのに、契約書の用語だと、知らない自分がものすごく無知で無能に思えるのはナゼだろう?(実際、無知で無能なんだが、笑)。「善管注意」と言われても一瞬なんのことかピンとこなかったり、「公租公課」なんて言葉は小学生の地理公民の授業で見て以来のような気がしたり。うん、やっぱり苦手な分野である(笑)。分量的にも今月いっぱいは四苦八苦状態が続きそうだ。ああ、げっそり。。。

今週は社内で一斉にパソコンの入れ替え作業が行われる。OSや各種ソフトのバージョンアップのため、個人貸与されているPCをすべていったん返還し、一両日はPC作業がいっさいできないらしい。私はインターフェイスをものすごく「自分仕様」にするヒトなので、新しいPCを支給されたら、またゼロからアレコレ設定しなおさなければならない(特に辞書関係)。ワードやエクセルのツールバーもかなりユーザー設定しているので、それを全て遣り直すのかと思うと、、、あぅ~面倒だなぁ、、、。辞書のセットアップについては、私は部署メンバーの方々の辞書環境のセッティング担当もしているので、皆さんの辞書セッティングもすべて遣り直さなければならないだろうし、、、、うにゃ~本当に面倒だ。でも、そういえばMedDRAの新しいバージョン辞書をまだ入れてなかった気がするので、一緒にその設定もやってしまおうと思う。

| | コメント (0)

2008年4月30日 (水)

苦手分野

怒涛の4月ももう終わり。今月は何だか妙に忙しかった。残念ながら仕事で忙しかったわけではない。他のことで忙しくて、正直、仕事どころではなかった。会社仕事が比較的ノンビリできたのが幸いといえば幸いだったかもしれない(←実際にはノンビリしていてはいけなかったのだが)。

3月からずっと取り組んでいた会社仕事の翻訳が諸事情で不要になった。こういうことがあるから社内翻訳の人員を置いておくのだろうなぁと思う。外注で翻訳を出す場合は、それなりの費用を掛けるのだから、当然、その翻訳が確実に必要という場合に外注に出すのだが、社内で処理する翻訳は、随時変更が入ったり、取り敢えず見切り発車的に(?)翻訳をスタートしつつ、書類の後半部分はまだ会議で検討中だったり、新しい報告やデータがどんどん追加されたり、挙句に、今回のようにゴッソリ変更になって、そこまでの翻訳がまったく必要なくなったりする。

まぁそれならそれで別に私は構わないので、作業がストップになったことだし、お茶でもすすってノンビリしよう…と思っていたら、別のプロジェクト担当の社員さんから、手が空いてると聞いたのでこれをお願いできますか?と声を掛けられた。はいはい、なんでしょうか?と釣られて私も営業スマイル。見たら…わわわわわ、大不得意の契約書関係。あわわわわ。

私が一番苦手なのは金融翻訳で、ごくたまに、おうち仕事で医療経済モノ(保険制度や薬価関係など)の翻訳の依頼が来ることがあるが、純然たる金融モノ(銀行、証券、株関連など)はニホンゴで読んでも判らないのに翻訳なんて絶対にムリ。次に苦手なのが契約書や雛形モノ。ISOやSOPも四苦八苦なのに、正式な契約書の翻訳は極力逃げたい。これはさすがにおうち仕事で回ってくることはないのだが、逆に社内翻訳ではわりとよく出てくる。そういえば正社員時代にも延々と契約書の翻訳をしたことがある。当時も今も大の苦手なままだ。

せいぜい2~3ページくらい、、、かな、、、と期待してワードファイルを開いたら、細かい字でびっしり、軽く2桁以上のページ数。ぐわ。。。「特に急がないので○日くらいまでにいただけますか?」って急いでいるじゃないか! ふぅ。5月は気分を切り替えて、苦手分野を克服しなさいということかな。

| | コメント (5)

2007年12月23日 (日)

憧れの人

会社で某記念パーティがあった。本社からオエライさんが大勢やってきて、昼間に社員向けにランチパーティ、その後は場所を変えて外部・プレス向けのパーティとのこと。私はいつものようにお留守番モードで、社員さんたちがみんな出掛けたあとは留守番部隊として会社に残っているものだと思い込んでいた。すると…「何やってんの、もうすぐ始まっちゃうよ」と部長に声を掛けられた。へっ、私(や他の派遣スタッフさんたち)は留守番ですよね? 「全員出席だよ、全員!」…なんだ、お留守番のほうが嬉しいんだけどな。

仕方なくランチパーティに出向く。前方に外国人がたくさん。司会進行による役員紹介のあと、本社の社長氏のスピーチが始まった。同時に司会進行役の人は引っ込み、別の人がスッとマイクの前へ。通訳さんかな? ところが社長さん、一向にスピーチを切らない。ずっとしゃべり続けている。まぁ一応は外資系だし、みんな英語は判ることになっているし、別に通訳は要らないのかもしれないけど、それじゃマイクの場所に居る人は誰なんだろう? 4~5分経って、ようやく社長氏が言葉を区切り、「誰か通訳してくれないの?」と言った(もちろん、そこで笑いが生まれたが)。「あ、私です」とマイクのところに居た人がようやく発言。「おお、それじゃ通訳頼むよ」と社長氏が言ったのはいいけれど、でもすでに5分くらいスピーチしちゃってるのに大丈夫なのかな?

そんな心配はまったくの杞憂だった。通訳さんの訳し始めた日本語のなめらかさに度肝を抜いた。5分間もの長さのスピーチなのに、冒頭からカンペキに日本語で再現されていた! すごい! こんな人がウチの会社に居たの!? それとも専門の通訳さんを頼んだんだろうか。誰だろう、誰だろう、誰だろう。ぜひぜひお話を伺いたい。

社長氏のスピーチは15分くらいだったかと思う。その後も数人の役員さんたちのスピーチがあり、さらに立食ランチパーティの合い間は当然ながら通訳さんは役員達の横でウィスパリングをしている。話し掛けたいけれどチャンスがない。と思っていたら、幸いなことにランチの途中で役員達は総引き上げ(=会議室にこもって会議だという)。ゾロゾロと役員がいなくなったあと、通訳さんは帰り支度を始めた。ということはウチの社員ではないようだ。今しかチャンスはないと思って通訳さんのところに飛んでいった。素晴らしい通訳で感激しました、と声を掛けて、どこの通訳会社からなのか伺おうとしたら、フリーランス(エージェント経由ではない)という。言いながら名刺を差し出してくださったのだが、受け取る前に、チラリと名前が見えた時点で思わず「あっ、○○市にお住まいの△△△△さん!」とフルネームで叫んでしまった。当然ながら先方も名刺をご自分の手に持ったまま「えっ!?」とビックリ(笑)。

今まで勤めた製薬会社で何度も依頼したことがあるのだ。個人で通訳をやっていらっしゃる医学専門の通訳者さん。どこの会社でも、とても上手だという評判だったので、すっかりお名前を覚えてしまった。個人通訳者なので依頼するときにはご自宅に電話を掛けていた。だから○○市という所在地まで覚えていた。でも外部での大きな会議の通訳をお願いすることが殆どだったので、私は直に通訳を聞いたことがなかったのだ(=それこそ私はお留守番部隊だったので)。そうか、この方が、あの、有名な(=私の中でという意味だが)、憧れの通訳者さんだったのか! でも先ほどのものすごく上手な通訳を思い出しながら、この方だったら判る、そうじゃないかなぁとも思っていた、こんなに上手に訳せる方もそんなにたくさんは居ないだろうと思う、やっぱり上手な人はどこでも上手なのだ、そしてどの会社からもお呼びが掛かるのだ、、、と心の中でいろんなことを思いながら、やっとお目に掛かれて感激してしまった。

いきなり住所とフルネームを言われてビックリしている通訳さんに(=そりゃあビックリするだろう、笑)、私はずっと派遣で複数の製薬会社で働いてきたこと、××年頃に◇◇社にいた頃に秘書をやっていて通訳の依頼をしたことがあること、その後も□□社にいたときにも通訳の依頼をしたことがあって、お名前を覚えていたことなどをお話した。すると、「そういえば□□社の○○さん(←私の名前)という秘書さんのことは覚えております」とおっしゃるものだから、ウソだ~!と思った。通訳をする人は皆さんリテンションが素晴らしいけれど、いくらなんでもコレは営業トークだろう。何年も前の、電話で何回か話したことがあるだけで直にお会いしたことも無い秘書のことなど覚えているハズがない(=私だったら絶対に覚えていない…人の顔と名前を覚えるのが非常に苦手なのだ…)。でも営業トークでもそう言っていただけて何だか嬉しかった。

通訳と翻訳では当然だが仕事内容はまったく違う。でも同じ医学分野で語学の専門家として仕事をしている憧れの人である。私自身がまだまったく翻訳の仕事をする前から、この分野の通訳ならこの人に、といくつもの製薬会社で名前を知られていた方だ。お会いできて良かった、お目に掛かれてお話が出来て、しかも覚えているとまで言っていただけて(ウソだとは思うけれど)、気が乗らないランチパーティだったけれど出席して本当に良かった。その日の夜のプレスパーティでも通訳をするとおっしゃっていたのだけれど、そちらは本当に私はお留守番部隊だったので(=基本的に社員は出席しないパーティだったので)華麗な通訳をもう1度拝見することはできなかった。でもまたどこかでお目に掛かれるだろうと思う。昔憧れた人が今も憧れのまま前を歩いてくださっているというのはとても幸せなこと。なにやら私は妙に幸せな気持ちになってしまった。

| | コメント (2)

2007年9月20日 (木)

渾身の作

先週、挨拶(という名目で様子伺い?)にお見えになった翻訳会社の営業さん、納品済みの翻訳の評価を非常に気にしていらっしゃった。翻訳の質はもちろん良い。お手本にさせていただこうと思っているくらいだ(笑)。が、「商品」としての翻訳に必要なのは、翻訳の質と同じくらい、全体の完成度というものがある。1本で100ページを超える案件(=翻訳業界の数え方ではなく、ビジネス一般の数え方。翻訳業界で言えば200~300枚相当になると思う)の場合、納期との兼ね合いもあって、1人の翻訳者が担当するということはあまり無いだろうし、複数名で分担して訳す以上、全体の整合性がとれているかどうかは非常に大きい。なまじ私も自分で翻訳をする人間なので、細かい部分にもビシバシ目がいってしまう。自分で訳すときには見落としそうなところも、人が訳したものだと見落とさない(笑)。

そのあたり、この分野の翻訳を多数手掛けているエージェントさんであれば百も承知のことだと思う。トライアルも経て翻訳をお願いしたエージェントさんなので、質についてはそれほど心配していない。あとは全体の整合性なのだが、営業さんいわく、「校閲スタッフの渾身の作です」とおっしゃっていた。渾身の作! なんか良いなぁ。それも、校正ではなく、校閲とおっしゃった。そうだよなぁ、校正というよりも校閲だ。半角、全角、単純な用語(専門用語ではない言い回し)の統一、体裁など、全部ビシっとそろっていたら、クライアント側としてはどんなにありがたいか(=私のチェック作業は大いにラクになる)。分担訳をなさった翻訳者さんは、おそらく一人一人は、ご自分の担当分の中ではそろえていらっしゃるだろうけれど、他の人の翻訳と合わせたときに全体がどうか、ということなのだ。

期待しながらチェック作業を進めて、正直、うーむ、と思ってしまった。完璧を期すというのがいかに難しいことなのか。確かにレベルは高い。翻訳の質は問題ないし、相当こまかく手直しを入れてくださったのだろうと思う。にもかかわらず、やはりボロボロと出てくるのだ。パーセント(%)が全角だったり半角だったり、「See Section ○○○」という簡単なフレーズを、ある場所では、「セクション○○参照」となっているが別のところでは「○○項参照」あるいは単に「○○項」とだけになっていたり。MedDRA用語についても少し苦しいところかもしれない。安全性評価部分では当然ビシっとそろっているが、それ以外の場所で意外なところにMedDRA用語があったりすると、見落とされている。このへんはツールがないと気が付かないだろうと思う。

数値、単位、カッコ、セミコロン、コロン、上付き文字、下付き文字、脚注などは「ほぼ」完璧に近い。それだけでも、力を入れて校閲してくださったことは充分に判る(=エージェントさんによっては、ほとんどチェックしていないような状態で納品してくるところだってザラにある。そういうのを細かく直しているとウンザリしてくることも多い)。こういう部分は、すでに「翻訳」の領域ではなく、書類作成とかレイアウト作業の範疇なのだが、そこまで含めて、「限りなく完璧ですぐに使える状態」の納品をクライアントは望んでいる(=実際には、すぐに使えるなんて有りえないとみんな判っているのだが。だから私のように社内チェック作業をする人間がいるわけで)。登録フリーランス翻訳者の業務範囲を超えた、まさに翻訳エージェントさんの最終チェック作業体制が如実に出る部分だと思う。そのあたりをいい加減に処理せず、真摯に対応してくださったということ、渾身の作、という言葉が嬉しいではないか。私自身、自分で翻訳をするときには、その翻訳文書は自分の作品だという意識がある。モノづくりとは少し違うけれど、翻訳だってやっぱり作品なのだ。右から左に流すような取り組み方ではなく、心血注いで(というのは大げさかも知れないが)仕上げました!という意気込みが伝わろうというものだ。が、現実はやっぱり「すぐ使える完成度」にはならない(苦笑)。難しいものだなぁ。

自分が翻訳を担当していてもそこまで出来るかどうか判らないのに、要求する立場になるとトコトン高いレベルで要求してしまう(=まぁそれが会社での私の仕事なのだが)。でも、今回こまかくチェックさせていただいたポイントをフィードバックすれば次回はさらに完成度が上がることは充分に期待できる(=例えば「%」なんてワードの一括置換で半角と全角をチェックすれば一瞬で直せるようなことなのに、どうしてやっていないのかなぁと思うのだ)。そうやってエンドクライアントと翻訳エージェントは互いに協力し合って良い「作品」を作り上げていけば良いのだ。ということは、ふぅ、エージェントさん用のフィードバックリストを作らなきゃいけないなぁ(=これはちょっと面倒だけど、笑)。

| | コメント (2)

2007年8月17日 (金)

キャリア

某神社が一年で一番あわただしく騒がしく緊張感が走り、天ちゃんや政治家や取材陣を始めとするいろんな人たちが都内某所に集まる8月某日、そう言えば黒塗りの街頭宣伝車がやけに多くてウルサイなぁ、と思う程度で、私はいつものようにフツーに出社し、いつものようにフツーに仕事をしていた。外資系の会社にはお盆休みというものはない。各個人が勝手にスケジュール申告をして夏休みを取るが、私は早々に8月上旬に休みを取ってしまった。お盆期間中は電車も空いているし仕事のスケジュールもノンビリしているし、基本的には私はいつもお盆期間中は出社するようにしている。

この日は、隣のチームでプロジェクト付き翻訳をしている派遣さんの出社最終日だった。当初は契約は今月いっぱいと聞いていたので、2週間も前倒しで最終日にしたと知って少し驚いた。でも、お隣のプロジェクトのほうも厚労省への提出も終わっているし、残りの「後片付け」的な作業は別に専属の翻訳スタッフがいなくても社員さんで片がつく。中途半端に契約期間を延ばすより、仕事があらかた終了したのであれば、さっさと退職したいという気持ちがあったんだろう。

私は今は新規のプロジェクトに入ったが、基本的にはこの業界で派遣で社内翻訳をする場合に多いのは、ルーティンでの副作用報告を担当するか、あるいは「プロジェクト付き」の専属翻訳スタッフになるかのいずれかのパターンだと思う。プロジェクト付きは、新薬の承認手続きの終盤、現場(=製薬会社)は申請関係の書類の山、翻訳するべき文書の山、締め切り(=厚労省への提出スケジュール)との時間との格闘、という状況で、慌てて人を探してプロジェクト専属の翻訳スタッフを迎える、というのが一般的だ。私もプロジェクト付きを何度かやっているし、それなりに結構楽しい。大抵は承認日が決まって、そこに向けてカウントダウン的な状況での採用となるので、通常は契約期間は半年とか一年とかオシリが決まっていることが多い。私も前回のプロジェクトが終了した時点で(=新薬の承認が取れた時点で)契約は終了するものだとばかり思っていたし、終わったら少し仕事をお休みしてノンビリ過ごそうかなどとも思っていたが、今回はたまたま新規プロジェクトに頭から入るという初めての経験をさせていただけることになって、ありがたくオファーを受けたのだけれど。通常は、医学的なバックグラウンドもない人間を、プロジェクトの頭からチームに入れてくれるなんて滅多にあることではない。だから私にとっては非常にありがたいお話だったのだけれど、隣のプロジェクトで翻訳を担当していた派遣さんは、どうやら新規プロジェクトに残る気は無かったらしい(=新規なだけに、まだ一切日本語の資料がない状態で、これから山のように翻訳するべき文書が次々と出てくるため、翻訳スタッフは確保しておきたい、と上司も言っていたので、彼女もきっと残留を求められたに違いないと思うのだけれど)。プロジェクトが終わったら契約終了したいという気持ちが強かったのだろう。彼女も私同様にこれまでずっとこの業界、この分野で派遣で翻訳の仕事をしてきた人で、次に行く製薬会社ももう決まっていると言っていた。そうか、だから2週間早く切り上げることになったのか。納得。

多分、終了日を繰り上げたのも急に決まったことだったようで、送別会をアレンジする余裕も無くバタバタと最終日を迎えたという感じだった。彼女の出社最終日に部署のみんなでランチに行こうということになり、部署の社員さんがランチの手配をして下さった。お盆の真っ只中ということもあって、近所のちょっとしゃれたお店は休みのところが多く、少し遠出をして某ホテルのフレンチレストランに行くことに。その日は11時半に数人ずつタクシーに乗ってレストランへ。ランチの送別会というのは今までの会社でも結構何度もあったけれど、せいぜい会社の近所のちょっと小じゃれたお店というのが普通で、まさかホテルのレストランとは、しかもタクシーで行くとは…と少しビックリ。給料日前でもあったので、オサイフの中をちょっと確認(笑、いくら掛かるか不安だし)。いざタクシーを拾おうとしたら○×通りがやけに騒がしい。ああ今日は○×神社が年に一度の一番忙しい日だ、あっち方向に走るタクシーは動かないね、ということになり、ぐるりと回っても反対方向からホテルに向かうことに。たまたま彼女とタクシーに同乗したので、次の勤め先のことなどをチラリと聞いた。彼女はフリーランス思考はないらしく、この先も社内翻訳でやっていきたいようだ。プロジェクト付きという比較的タイトなスタイルの仕事を選び、様々な製品を経験して自分のキャリアを積んでいくというのもすごいなぁと思った。狭い業界、いつまたどこで会うか判らないね、とお互いに笑って、美味しいフレンチを堪能して(=なんと会社負担でランチをいただいてしまった!余計に美味しく感じた、笑)、午後はチームの社員さんたちと引継ぎをしたあとに、彼女は花束を抱えて帰っていった。

| | コメント (0)

2007年8月 7日 (火)

あいみつ

新規プロジェクトの翻訳は基本的に「社内翻訳者」である私が担当することになるのだが、そうは言っても大量だったり急ぎだったりする場合には物量的に私ひとりの手には負えないので、当然ながら外部の翻訳エージェントさんに外注することになる。今までも複数の製薬会社で翻訳の仕事をしていたし、外注の窓口をしたこともあるけれど、個々のプロジェクトの中に入っていたわけではないので、どういう基準でエージェントさんを選んでいるのかなど、私には見えていない部分も多かった。今はプロジェクトの中にどっぷり浸かっているので、その辺が見えて非常に面白い。

製薬会社では並行していくつもの翻訳エージェントさんを使うのが普通だ。文房具を発注するときには、会社として取引する特定の文房具屋さんが1社決まっているものだし、海外出張のときにも手配をお願いする旅行代理店が普通は1社である。ところが翻訳に関しては複数の翻訳会社をを並行して使うわけで、これは、翻訳というシロモノの品質が(依頼原稿の内容によっても変わるので)一定ではないこと、訳者さんを指名でお願いしたくてもスケジュールが合わないことも考えられること、何よりも、大量生産できるものではないし(笑)、物量的な処理量に限界があって、例えば明日までに1000ページなどとなったら複数の訳者さんに分割しなけばならないワケで、その場合の質の確保が流動的なこと、などなど、いろいろあるとは思う。

では、どの翻訳会社に依頼するのかをどんな判断基準で決めるのか。今まではあまり考えたことも意識したことも無かった。今回、どこに依頼するのかを決めるに当たって、部長(=オサイフを握っている最終判断者)や、他のプロジェクトで翻訳会社とやり取りをしている社員さんに伺ったところ、どうもプロジェクトごとにエージェントさんが違う。つまり、偶然にも「1プロジェクト=1エージェント」制になっている。これは、プロジェクトがスタートするときに複数の翻訳エージェントさんにトライアルをお願いして(=つまりコンペである)、勝ち抜いたエージェントさんには自然にプロジェクト終了まで継続してお願いする形になっているようなのだ。製薬会社の新薬プロジェクトといったら、短くても5年、普通は10年単位である。最初のコンペで、その後10年に亘る外注依頼先が決定するとは…初回コンペの責任重大だ! 今までは、私が「おうち仕事」で翻訳を請ける場合に、コンペです、と言われても、大型案件のお仕事を1つ取るかどうかのコンペなのだと思っていた。その後に何年にも亘る受注が掛かっていることなど考えたこともなかった。「おうち仕事」翻訳者としてはまだまだ認識が甘いな。

とにかく「会社仕事」のほうでは、私は翻訳会社を選ぶ側である。どこにコンペをお願いするのかは、プロジェクト担当者の好み(!)のようなので、私も複数の翻訳会社にトライアルと見積もりをお願いした。もちろん相見積もりであることはお知らせした。いただいた見積もりを見て、うわー1ページあたりこんな高い金額なのか…(=そのうち翻訳者がもらえる金額と言ったら…なんだかガックリ…)と思ったり(笑)、エージェントの営業さんからの納期交渉では、訳者さんの厳しい事情も痛いほど判るので、ついついデッドラインを延ばすことを承知したり。

そして上がってきたトライアルを見て、唸ってしまった。当然ながらどれもそれなりに上手である。各エージェントさんの工夫や意気込みが感じられる。あいみつであることをお知らせしてあるため、どこも必死なのだろうし、気合いが伝わってくる。特に1社は営業さんの対応が素晴らしく秀逸で、今までに私がやり取りをした事のある翻訳会社の中でも断トツであった。この営業さんの対応だけで、かなり心が動き、その会社にしようかと思ったくらいだ。が、トライアルの訳稿をみたら…別のエージェントさんのほうが上手だった。見積もり金額、納期、営業さんの対応など、判断に影響する要素はいろいろあるけれど、当たり前のことだが決めてはやはり翻訳の質である。部長とも相談の上、翻訳の質が一番良かったところに決めた。

どの訳文もそれなりのレベルには達しているし、みんな上手だった。あとは、ちょっとした細かい部分をどれだけ丁寧に訳しているか、訳文としてこなれているか、業界のスタンダードを熟知しているか(訳語の選び方でその辺が判ってしまう)など、小さな差が大きな印象の違いになってくる。そして、その小さな差が、今後数年間に亘るプロジェクトの外注先を決定してしまうのだ。トライアル(コンペ)を依頼された場合の翻訳者の責任は本当に重大だ。そういうコンペ案件を引き受けられるようになりたい…とひそかに思う私だった。

| | コメント (0)

2007年7月 7日 (土)

お茶菓子

6月は本当にノンビリ過ごしてしまった。予想通りというか予想外にというか、5月まであんなにバタバタしていたのに、6月はまったくおうち仕事が無かったのである。干されたか、と本気で思ってしまった。いや、本当に干されていたのかもしれないが。毎週の定期案件以外はいっさいおうち仕事は無かった。その分、用語の整理をノンビリやったり、英検のことでバタバタしたり、そういえば体調崩して寝込んだりしていたっけ、ははは。部屋の片付けも模様替えもしたし。いろいろとスタンバイOK。なんのスタンバイだか判らないが。

7月に入ったら、またポコポコとおうち仕事が舞い込んで来て(干されたと思っていたエージェントさんからも)、7月に入ってからはまたもや夜なべの日々。そうならないように6月はいろいろ整理整頓していたハズなんだけどなぁ。うーん。どうやら永遠の課題。

会社仕事はまぁボチボチ。先日のプロジェクト定例会議のときに、プロジェクトリーダーが小さな箱を持って来た。ゆうパックの一番小さな箱くらいの大きさである。今日は試食会です、などというので、えっ、お茶菓子ですか?と訊いたら、まぁそんなもの、という。もちろん、訊いた私も会議に参加しているメンバーも、箱に何が入っているのかは当然知っている。

中身は本社から送られてきたサンプル(笑)。日本でこれから開発計画を作るために、現行の製剤の剤型、色合い、大きさ、味などを確認するためのもの。箱を開けて、中身を見て、実際に口にしてみた。全員、こんなの飲めないよ!に始まって、これじゃ絶対に日本じゃ売れないとか、こんなの具合の悪い人が飲めるハズが無いとか、剤型は絶対に要検討!などという意見が続出。大きさも欧米人サイズでバカでかい。私個人としては1/4の分割錠にして欲しいくらいだ。ムリだろうけど。自慢じゃないが基本的に錠剤がとても苦手な私、当然ながら「絶対に飲めない(&飲みたくない)」に一票だった…。それにしても、こういう体験のひとつひとつが面白い。お茶菓子付きの会議(笑)はとても新鮮だった。

| | コメント (0)