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2016年10月 9日 (日)

時事雑誌

英検学校に通っていたころ、時事英語の読解材料として薦められていたいたのはTIMEだった。でも911のあと、先生が、「TIMEは世界を公平に見渡す視点があったのに、911以降、すっかりアメリカ至上主義的な視点の記事にシフトしてしまったので、今はTIMEをお勧めしない」とおっしゃった。もう15年も前の話になるのか…orz

そこでTIMEに代わって先生が薦めてくださったのがThe Economist誌。金融・経済系にちょっとアレルギーがある私は、その誌名だけでずっと避けて通っていたのだけれど、薦められて読んでみてビックリ! コレ、経済の記事ばっかりではなかったんだ(@@) そして切り口が面白い。ウィットに富んだ文章も面白い。イギリスらしい皮肉も利いていて面白い(≧▽≦) こんな面白い雑誌を食わず嫌いしていたなんてもったいないことをしたな、と思って、それ以来、時事英語雑誌として真っ先にチェックしたいのはEconomistになった。NewsweekはTimeやEconomistより記事が短く軽いものが多いので、もともとあまり英語の勉強としては使っていなかったし。Japan Timesや週刊STもよい記事は多いし勉強にはなるけれど、その辺はまぁ好みでしょうか。

その後、英検の勉強会で5年くらい、さらに有志の友人たちと一緒に3年くらい、毎週Economistを読んでいたけれど、翻訳の勉強会が忙しくなってきたので私はEconomistの勉強会を抜けた。ひとりでコツコツ勉強するのが苦手な私、きっと勉強会を抜けたら読まなくなるだろうなぁと思っていたけれどテキメン。ホームページでチラっとカバー記事や特集くらいは眺めるけれど辞書を引きながらじっくり精読することはなくなってしまった。読まなくなると当然どんどん急降下で英語の読解力は落ちる。そりゃ毎日仕事で英語は読み書きしているけれど、お役所用の書類(治験文書)は紋切型でどれもパターンが決まっているし、仕事の英文なんて結局はどれも似たり寄ったりなのだ。構文を考えたり、レトリックに唸ったり、オチの面白さにクスっと笑ったり、そういう、頭を使う英文を一切読まなくなれば読解力が落ちるのは避けられない。

さすがにこれはマズイ、と思い始めたころ、巷ではスカイプを使ったオンライン英会話がにわかにブームになってきて、私の周囲でもオンライン英会話レッスンを取っているという人が増え始めた。読み書き以上に、英語を「話す・聞く」なんて、もう10年以上やってないのですっかりサビついているし、少しリハビリするにはよいかも、と考えて私もオンライン英会話レッスンを始めてみた。始めのうちは仕事で困った表現や理解できない部分を先生に質問したりしていたけれど、最近はネット記事や時事ニュースを題材にしてレッスンを受けている。ただ、さじ加減が難しくて記事選びに結構悩むのだ。というのも、仕事に役に立ちそうなサイエンス系の記事を選ぶと、事実の羅列(科学的な事実を挙げ連ねてあるだけ)のことが多く、読み終わってもディスカッションにならない。ちょっと専門的な科学表現程度を辞書で押さえておけば、表現上も特に判りづらいところもない。つまり先生に質問したいこともないし、私が1人で読んで理解できることなので、レッスンで使う必要なかったなぁ、と思ったり。かといって論文を題材にすると、おそらく日本語で読んでも判らないような専門的な内容になってしまうだろうから、それもまたレッスンで使うにはふさわしくないだろうし、、、。

そう考えると改めて、Economistあたりの、ちょっと皮肉が利いたりオチがあったり、シェイクスピアや聖書がさりげなく引用されていたり、「外国人である私」にはちょっと手ごたえのある(=辞書を引いても難しい、歴史や背景を知らないとすぐには意味がつかめない)文章を選んだほうがレッスン素材にするには良さそうだということがだんだんわかってきた。そんなわけで久しぶりにEconomistやTimeの最新号が出るたびに、HPの最新号目次を眺めながら、レッスンに良さそうな手ごろな長さの記事をピックアップするのが最近の楽しみ。もちろんNature、Science、Scientific Americanなどの科学系雑誌もチェックはしてるけれど、扱う内容に難易度のばらつきが大きすぎて、これまた悩みどころ。とはいうものの、こうやってネット上であらゆる雑誌記事、ウェブニュースが自在に読める贅沢さをしみじみありがたく感じる。英検の現役受験生だったころ、毎週届く定期購読のTIMEやEconomistをうず高く積んでいた(爆)ことを思い出すと、なんて便利で語学学習者にとって素晴らしい時代になったんだろうと実感する。その便利さに比例して飛躍的に英語力が伸びているかと訊かれると、返事に困るんですが(^^;

最近オンライン英会話レッスンでやった記事。

201610feedavirus
Feed a virus, starve a bacterium
これはハリソン勉強会で今ちょうど感染症をやっているので、ウイルスとバクテリアはタイムリーな内容なので選んだ。内容も面白く、エコノミストらしい切り口も読んでいて楽しかった。
http://www.economist.com/news/science-and-technology/21707186-old-wives-tale-gets-some-support-medical-science-feed-virus-starve

Uncovering a new principle in chemotherapy resistance in breast cancer
これはJAMT翻訳講座の課題にもなったので予習のために読んだのだけれど難しかった!(泣) DNA複製のところがそもそも仕組みをきちんと理解しておらず、先生に何度も何度も細胞分裂やDNA水素結合の分裂のところから説明してもらって、やっと理解できた。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/uncovering-new-principle-chemotherapy-resistance-breast-cancer

201610scientific
Why the Go-To Stroke Drug Can Fail
仕事でもがんや感染症関係のものが多いので、ちょっと別の分野を選びたくなって循環器。シンプルで読みやすかった。英検の勉強会ではScientific Americanを毎週のように読んでいたけれど、当時は週刊誌だったのに今は月刊誌になっていたことにビックリした。
https://www.scientificamerican.com/article/why-the-go-to-stroke-drug-can-fail/

201610sciencedaily
昨日はノーベル賞の記事をやろうと思ったんだけど、レッスン前に自分でひととおり読んでみたら簡単すぎてディスカッションするほどでもないのでレッスンで使わなかった記事。
Mechanisms for autophagy: 2016 Nobel Prize in Physiology or Medicine
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/10/161003103237.htm

次回レッスンでやりたいと考えている記事。
201610seventickets
Seven tickets to Stockholm
エコノミストの記事はやはり手堅い。。。
http://www.economist.com/news/science-and-technology/21708196-years-awards-go-work-nanotechnology-cellular-refuse-recycling

201610naturehbp
Health: A novel surgical approach to treat high blood pressure
Natureの記事をレッスンでやるのはかなり冒険の気もするのだけれど、高血圧を外科手術で治すってナニ!?と興味津々なので、先生に質問しながらレッスンで読めたらいいなぁと検討中。
http://www.natureasia.com/en/research/highlight/11014

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