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2008年3月10日 (月)

医療用語

先日のニュースで、国立国語研究所が医療用語を一般にも判りやすく言い換える取り組みを始めたという話を知った。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080306-OYT1T00402.htm

国語研には実にお世話になっております(笑)。まだ英検がリニューアルする前までは、英文和訳(大意要約)という問題があったのだが、そこで国語研が提案していた「カタカナ語をなるべく判りやすい日本語で」というのが非常に参考になった。さすがにインフォームドコンセントを「納得診療」とやってくれたときには、「えっ…!」と思ったけれど(=そして結局は定着していない。むしろ余計に判りづらい…。現場ではごく普通に「同意取得」とか「同意文書」などとしている)。なんでもかんでも横文字にして、意味のぼやけた和製英語にするのは好きではない。そういう自分も、ときどきパっとふさわしい日本語が出てこなくて、おもわずカタカナで造語することも多いのだが…(でも「シュラバる」(←カタカナ語?)は日本語だ、うん)。

以前に通っていた医学翻訳学校の先生は現役の外科医師だったが(もちろん今も現役でいらっしゃる)、「自分は(学生のときから)どっぷり医学の世界に浸かっているので医学用語は自然に馴染んでいるが、一般の人に馴染みの無い言葉も非常に多い。それを意味が解からないまま使うと、何のことか判らない文章になってしまう。この日本語(医学用語)の意味が解からない、と思う皆さんの感覚を忘れないでください。判りやすい日本語の訳文を作るときに、その感覚を維持することは非常に大切です」とおっしゃっていた。おかげさまで私はいまだに医学用語がよく解からない(笑)。解からないから、調べようと思うし、読みやすい文章を目指したいと思うのだ。

今回のニュースに出てくる程度の用語は、さすがに何年もこの業界にいるので私でも馴染んでいるので、あまり疑問に持たないのだが…(というか、このあたりの用語も判らないとなったら、どうやっても仕事にならない…)。むむ、一般人の感覚を忘れつつあるということか。かといって専門家の感覚なんかカケラもないので、実に中途半端。

とにかく国語研がどのような言い換え案を出してくるのか、ちょっと楽しみだ。私はあまり患者さん向けのものを訳すという仕事は無いのだけれど、こういった用語の変更はとても興味深いしどんなふうになるのか注目したい。

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