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2007年12月26日 (水)

フル論文

先日アブストラクトの翻訳でトライアル案件に合格した後に、フル論文のご依頼をいただいたワケだが。フル論文1本で納期は約10日ほど。治験系の文書よりも論文のほうが好きな私は、いずれは論文メインの翻訳者になりたいと思っているので、論文の翻訳のご依頼をいただくと嬉しい。でも、治験文書に比べて論文のほうが、「定形的な表現」が少ないし、当然ながら内容を理解するには専門知識が必要になる。治験文書は役所が読む文書だし作成している製薬会社の人間だってそんなに専門家ばかりではない。でも、論文は医者が読むためのものなので、書くほうも読むほうも医者レベルの知識が前提になっている(というより、ほとんどが、医者が医者のために書いているんだよなぁ)。

論文の翻訳は、やはりある程度の医学知識を持っている人がやっていることが多いように思う。私が以前に翻訳授業を受けていた先生は論文メインの翻訳者だが、医学のバックグラウンドをお持ちなのだ。論文1本で納期はだいたい1週間くらいだとおっしゃっていた(=それ以下の納期だと、きちんと内容を理解して訳すことは難しいとおっしゃっていた)。図表にも全部目を通して、参考文献も確認して、1本の論文をきちんと理解して、正確な医学知識の元で翻訳をなさる。私には当然ながらムリだけれど、私が理想とする在宅翻訳スタイルだ。週に論文1本を訳して、例えば1ヵ月に論文4~5本を訳すとして、それで生活していけるとしたら…論文1本あたりの翻訳料金は10万円くらい…? ひぇぇぇ~、私の翻訳スキルでは、論文1本あたり、その数分の一である。。。ということは数をこなさなければならないが、治験文書と違って繰り返しが少ないのであまりスピードアップできない。納期を短くすれば単純に翻訳の質は下がる。あぅぅぅ。論文メインの翻訳者になるというのも至難の業。

でもまぁ、単価は安いものの(=分相応ということだ)、納期10日でフル論文1本のご依頼というのはちょっと嬉しい。機嫌を良くしていたら、納品前に追加で(同じエンドクライアントさんから同じ分野の)フル論文のご依頼をいただいた。えっ、まだ1本目の論文の出来具合も見ていないのに(というか納品もまだなのに)私で良いんですか? もっと上手な人もいるだろうに。追加の論文の納期は1週間ほど。ちょっと短くなったけど、まぁ同じ分野だしスムーズに作業に入れそうだから大丈夫だろうということでお引き受け。

1本目を納品し、2本目の作業をしていたら、さらに追加でフル論文のご依頼。えっ、あの、本当に私で良いんですか? 今度の論文が一番ボリュームが大きいのに納期はさらに短くなったが、連休をはさむので、まぁ何とかなるだろうとお引き受け。かくしてクリスマスに修羅場を迎える。連休直前に、さらにさらに追加でフル論文のご依頼。まーじーですか? そちらについては納期は年明け。初めて年越し案件をいただいてしまった(=去年の年末年始はおうち仕事は無かったので)。どれも同じ分野のものなので作業効率は良いのだけれど、こんなに1度にたくさんフル論文のご依頼をいただいたことが無いので、ちょっとどきどき(定期案件は別として)。すでに納品した翻訳を読んだエンドクライアントさんが翻訳の質を見たあとに、「残りの依頼はキャンセル」と言ってきたらどうしよう!と思いつつ…。個人的には、やっぱり治験文書よりも論文のほうがやっていて楽しい。これを機に、来年は論文のお仕事が少しずつ増えるといいなぁ。

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コメント

snowberryさんは、会社勤めと在宅ワーク、
それに某ボランティアまでされていてすごいなぁ。
私は外で働いているときはそれだけでバタンキュー
です。
英語力や専門知識の前に翻訳者も体力をつけないと
と思う今日この頃…

投稿: yoshida | 2007年12月28日 (金) 13:29

yoshidaさん、
>それに某ボランティアまでされていてすごいなぁ。

やってないですよっ、あっちはもう名前だけで(笑)。翻訳者としてはほとんどお手伝いしてない状態ですもん、恥ずかしながら。。。

>翻訳者も体力をつけないと
>と思う今日この頃…

それはまったく同感です。1に体力、2に体力、って感じですよねぇ…。しっかり寝てガッツリ食べることで体力を増強している「つもり」なんですけど、体力より体重が増強されちゃってます…。

投稿: snowberry | 2007年12月29日 (土) 06:10

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