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2007年8月17日 (金)

キャリア

某神社が一年で一番あわただしく騒がしく緊張感が走り、天ちゃんや政治家や取材陣を始めとするいろんな人たちが都内某所に集まる8月某日、そう言えば黒塗りの街頭宣伝車がやけに多くてウルサイなぁ、と思う程度で、私はいつものようにフツーに出社し、いつものようにフツーに仕事をしていた。外資系の会社にはお盆休みというものはない。各個人が勝手にスケジュール申告をして夏休みを取るが、私は早々に8月上旬に休みを取ってしまった。お盆期間中は電車も空いているし仕事のスケジュールもノンビリしているし、基本的には私はいつもお盆期間中は出社するようにしている。

この日は、隣のチームでプロジェクト付き翻訳をしている派遣さんの出社最終日だった。当初は契約は今月いっぱいと聞いていたので、2週間も前倒しで最終日にしたと知って少し驚いた。でも、お隣のプロジェクトのほうも厚労省への提出も終わっているし、残りの「後片付け」的な作業は別に専属の翻訳スタッフがいなくても社員さんで片がつく。中途半端に契約期間を延ばすより、仕事があらかた終了したのであれば、さっさと退職したいという気持ちがあったんだろう。

私は今は新規のプロジェクトに入ったが、基本的にはこの業界で派遣で社内翻訳をする場合に多いのは、ルーティンでの副作用報告を担当するか、あるいは「プロジェクト付き」の専属翻訳スタッフになるかのいずれかのパターンだと思う。プロジェクト付きは、新薬の承認手続きの終盤、現場(=製薬会社)は申請関係の書類の山、翻訳するべき文書の山、締め切り(=厚労省への提出スケジュール)との時間との格闘、という状況で、慌てて人を探してプロジェクト専属の翻訳スタッフを迎える、というのが一般的だ。私もプロジェクト付きを何度かやっているし、それなりに結構楽しい。大抵は承認日が決まって、そこに向けてカウントダウン的な状況での採用となるので、通常は契約期間は半年とか一年とかオシリが決まっていることが多い。私も前回のプロジェクトが終了した時点で(=新薬の承認が取れた時点で)契約は終了するものだとばかり思っていたし、終わったら少し仕事をお休みしてノンビリ過ごそうかなどとも思っていたが、今回はたまたま新規プロジェクトに頭から入るという初めての経験をさせていただけることになって、ありがたくオファーを受けたのだけれど。通常は、医学的なバックグラウンドもない人間を、プロジェクトの頭からチームに入れてくれるなんて滅多にあることではない。だから私にとっては非常にありがたいお話だったのだけれど、隣のプロジェクトで翻訳を担当していた派遣さんは、どうやら新規プロジェクトに残る気は無かったらしい(=新規なだけに、まだ一切日本語の資料がない状態で、これから山のように翻訳するべき文書が次々と出てくるため、翻訳スタッフは確保しておきたい、と上司も言っていたので、彼女もきっと残留を求められたに違いないと思うのだけれど)。プロジェクトが終わったら契約終了したいという気持ちが強かったのだろう。彼女も私同様にこれまでずっとこの業界、この分野で派遣で翻訳の仕事をしてきた人で、次に行く製薬会社ももう決まっていると言っていた。そうか、だから2週間早く切り上げることになったのか。納得。

多分、終了日を繰り上げたのも急に決まったことだったようで、送別会をアレンジする余裕も無くバタバタと最終日を迎えたという感じだった。彼女の出社最終日に部署のみんなでランチに行こうということになり、部署の社員さんがランチの手配をして下さった。お盆の真っ只中ということもあって、近所のちょっとしゃれたお店は休みのところが多く、少し遠出をして某ホテルのフレンチレストランに行くことに。その日は11時半に数人ずつタクシーに乗ってレストランへ。ランチの送別会というのは今までの会社でも結構何度もあったけれど、せいぜい会社の近所のちょっと小じゃれたお店というのが普通で、まさかホテルのレストランとは、しかもタクシーで行くとは…と少しビックリ。給料日前でもあったので、オサイフの中をちょっと確認(笑、いくら掛かるか不安だし)。いざタクシーを拾おうとしたら○×通りがやけに騒がしい。ああ今日は○×神社が年に一度の一番忙しい日だ、あっち方向に走るタクシーは動かないね、ということになり、ぐるりと回っても反対方向からホテルに向かうことに。たまたま彼女とタクシーに同乗したので、次の勤め先のことなどをチラリと聞いた。彼女はフリーランス思考はないらしく、この先も社内翻訳でやっていきたいようだ。プロジェクト付きという比較的タイトなスタイルの仕事を選び、様々な製品を経験して自分のキャリアを積んでいくというのもすごいなぁと思った。狭い業界、いつまたどこで会うか判らないね、とお互いに笑って、美味しいフレンチを堪能して(=なんと会社負担でランチをいただいてしまった!余計に美味しく感じた、笑)、午後はチームの社員さんたちと引継ぎをしたあとに、彼女は花束を抱えて帰っていった。

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