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2006年12月29日 (金)

開店休業

先週後半、つまりクリスマス少し前から海外本社のほうはクリスマス休暇に入ったので、一通のメールもない静かで平和な日々。それでも国内では厚労省とのやりとりもまだ多少はあったのでまったく仕事がゼロではなかったのだけれど、今週に入ったら本当に何も仕事がない状態で、まさに開店休業。私に限ったことではなく、社員さんのほうも、こういうときに日ごろ出来ない事務処理をしておかなきゃ、と経理伝票を書いたり、付帯業務にいそしんでいらっしゃった。

私はといえば、まとまった「ヒマな」時間がないと出来ないことをしようと思って、紙媒体オンリーの用語集をがんがんスキャンしてデータベース化。先日の統計解析関連の書類を翻訳したときに用語調べにかなり苦労したので、(会社の)図書室からピックアップした統計用語集や、社員さんが個人で所有していらっしゃる書籍の用語部分をコピーさせてもらっていたので、それをひたすら電子化する。こういうのは細切れ時間にやろうと思ってもなかなか進まないものなのだ。この開店休業状態が見込まれる2~3日のうちに全部データベース化しようと思い、一人ムキになってガシガシとパソコンに向かってしまった(笑)。

それにしても社員さんというのも大変なものだなぁと思う。こんなふうに平和で、特に急ぎの仕事も無いような状態が連日続いているというのに早く帰れないのである。上司が、前日も夜10時過ぎまで会社に居たとボヤくので、(こんなにヒマなハズなのに)何でまた?!と思って訊いてみると、午後6時過ぎくらいに、さて帰ろうかと思ったところを見透かしたように厚労省から電話があって、「まだ帰らないで待っててください!」と言われたらしい。なんじゃそりゃ! 書類をスクリーニングしているところなので、もしかしたら質問したいことが出てくるかもしれないので、その場合は即座に回答できるように待機していて欲しい、ということらしい。はぁぁ…。結局、その後に何か質問があるかといえば何もなく、午後10時ころに、もう今日は帰っていいです、という電話が来たのだとか(爆!)。す、すごいですねぇ…。上司いわく、「…まぁ、お上には逆らえないから…」。ほんまやわ。。。でもまぁ厚労省もなるべく年内に処理したいと必死なんだろうなと思う。翌日、出社したら、午前2時に厚労省から質問事項のFAXが入っていたというから…。

仕事納めの日も朝からとにかく平和で、私は引き続きガシガシ用語集作り。社員さんたちはすでに半数くらいが有給消化でお休みを取られているので社内の人影もまばら。が。午後5時過ぎにまたまた厚労省から質問のFAX。おいおいおいおい!年内最後の日のこの時間にFAXですかね。。。私が大会議室の納会に呼ばれてワイワイ他の方々とお寿司をつまんだりしているときに上司ほかチームのスタッフは緊急会議。午後6時過ぎてから、これ翻訳して本社に連絡して、と書類をバサっと渡されて…。まぁ良いんですけどね、それが私の仕事ですから。年内最後にしたことが開店休業でお寿司食べて終わりじゃ、ちょっと申し訳ないからねぇ。呆けた脳ミソに気合いを入れてガーっと翻訳して、スッキリ仕事を終えて帰宅した。

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2006年12月25日 (月)

読者の声

某英字新聞で読者エッセイを募集していることを知り、英検一級の英作文対策にもなるし楽しみでもあるし一石二鳥とばかりに掲載を目指して英作文を書き上げた生徒さん。聞くところによると毎月異なるテーマが出され、そのテーマに沿って規定字数(300ワード)で英作文を書いて投稿するのだとか。今回が初チャレンジということで私もドキドキしながら結果を待っていた。ご本人はこれから毎月投稿するとヤル気マンマンである。

この方は英字新聞を定期購読しているわけではない。日刊紙のボリュームを毎日読みこなせるわけではないので、週に一度だけ駅の売店で購入し、一週間かけて丁寧に全部読むのだとおっしゃっていた。…非常に正しいと思う、何しろ私自身タイム誌を購読していたときは読み終えないうちに次々と新しいものが送られてきて、封も切らずに積みっぱなしにしたものが何冊あったことやら(=ちなみに一級に受かってから全部開封してザっと目は通した。本末転倒である)。

今回は読者エッセイの結果発表が週末だったため、どうやらお休みの日なのにわざわざ駅まで新聞を買いに行ったらしい。結果報告のメールが届き、「掲載されましたっ!」とのこと。あああああ~~~~ホッとしたー。良かったですねーっ、おめでとうー、素晴らしいクリスマスプレゼントになりましたね~、と返事を出したが、めでたいというよりも私自身はホッとした。曲がり(?)なりにも私は翻訳と校正でメシを食っているのだ。あれだけ徹底的に校正を入れて、つまり、自分なりにこれでカンペキだと思う文章に仕上げたのだ。それが新聞にも掲載されないようでは、私の仕事って一体ナニ?と思うではないか。別に文学賞だの○○賞だのを目指したわけではなく、新聞の読者の声欄に掲載される程度のものを書けなきゃどーすんのさ(=いや私が書いたわけではないが)。ちょっと教養のある普通の日本人が普通に日本の新聞に投稿して自分の意見が掲載されるのと同じようなものと考えれば、「マトモな英語」できちんと書けていれば掲載されて然るべきだと思うのだ。英作文の骨格はもちろんご本人がアイディアを練って書いたものだが、「マトモな英語」にする作業をかなり手伝った私としては、これで落とされちゃ面目丸つぶれである。あぁ無事に掲載されてくれて良かった~♪

それにしても、こういうイベント要素のあるものというのは確かに楽しい。四角四面で机に向かって勉強するのとは違う楽しさがある。英字新聞だけではなく、タイムなどの英字誌にも読者の声欄があるから、そういうところを目指してみるのも面白そうだ。これで大いに英作文に自信がつき、かつ、楽しんで書けるのは間違いないよなぁと思う。めでたく初戦を突破して弾みがついたのか、この生徒さん、来月のエッセイにも取り組んで、次は自力で投稿掲載を目指します!とおっしゃっている。えっと、ハイ、頑張ってくださいね、でも試験は4週間後だってこと忘れてるんじゃないかなぁ。そして「夢はワシントンポストに投稿して掲載されることです」とのたもうた。…いや、いいんですけどね、その前に一級合格してくださいね…。好きなことばっかりやってちゃアカンのですよ、私がそれで苦労したんだから(笑)。

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2006年12月24日 (日)

数式文字

ようやくシュラバ脱却…。とりあえずイブの晩ごはんくらいは人心地ついてニンゲンらしい食事ができそうかな、と(笑)。月曜納品はイヤだなぁと散々言っていたら何の偶然か「その手前」納期のお仕事になったけれど、うん、やっぱり月曜じゃないほうが心理的にはありがたい。こういうのは好みの問題なのだろうけれど。

論文の内容はいつものように難しかった。簡単だったらエンドクライアントさんがご自身でホイホイ訳すでしょう、きっと。この分野のプロを目指しているタマゴさんやヒヨコさんたちは山のように居る。そういう方々が製薬会社や医科大学でアシスタントや教授秘書として修行しているという話も山のように聞く。つまりは自分たちで訳せるものなら、わざわざ外注なんかしない。手に負えそうなものがあれば、とにかく自分たちで訳して、それを上司なり教授なりに見てもらって、勉強しよう、修行しよう、と思っている人たちはごまんと居るのだ。私は医科大学での勤務経験はないけれど、複数の製薬会社で働いたので、翻訳を外注に出すときは何を求めているのか大体の判断はつく。納期が逼迫している、内容が高度で手に負えない、とにかく大量だから、など、さまざまだけれど、当たり前だが自分たちでは処理できないから外注に出すのだ。だから求められているものに応えなければならないわけだが、果たして私は、エンドクライアントさんのもとで虎視眈々と「外注した翻訳者のレベルってどれくらいよ?」と様子を窺っているタマゴさんやヒヨコさんを黙らせることのできるレベルなんだろうか。…というより私自身が製薬会社で修行中でもあるわけで…。うーん。過っ、過渡期ということにしておこう、誰でも始めはビギナー(…と苦しい言い訳をする)。でもこの分野で対価をもらって仕事をする以上、ビギナーってのは通用しないんだよなぁ。新米医師が、自分はビギナーなので、と言って治療が失敗して患者さんに重大な後遺症が残ったときに、ゴメンナサイじゃ済まないもんなぁ。…ああ、また話がそれた。

今回の論文は内容が難しかったことに加えて、厄介だったのが数式てんこもりだったこと。いくらテキストべた打ち納品であっても、ギリシャ文字、数字の上付き、下付きがボンボン出てくると、これをテキスト処理だと化けてしまって話にならない。10年くらい前に正社員でほそぼそと社内翻訳をしていたときは、私の翻訳の手順は、文字通りパソコン上の原稿上書きスタイルだった。その原稿の原文の上にダイレクトに訳した文章を入力していたのである。これだと訳抜けの心配もないし、どこまで終わっているのかが視覚的に判って満足感に浸れたのだ(笑)。でも今は各種翻訳支援ツールを使っている。翻訳支援ツールはテキスト処理が基本なので、ギリシャ文字などが入っていると化けるのだ。メドトラ子ちゃんはギリシャ文字は全部「?」と表記されてしまうし、トラツル子ちゃんはそのときどきで妙な記号になる。「r? = ??f (A??, B??, and C??)」なんて表記された日にはナニがナニやら判らない(=ちなみに、オメガとかガンマとかが入る。ここではすべて違うギリシャ文字が使われているがテキストでは全部同じになってしまう)。このあたり、翻訳支援ツールの今後の課題じゃなかろうかと思う。文字の大きさとか色とかフォント情報なんてどうでも良いが、化けると文章の理解に支障がでるような情報は維持できるようにして欲しい。

そんなわけで翻訳作業が終わった後に、テキストに貼り付けなおしてから文字情報の修正作業。ギリシャ文字を原文から貼り付け、上付き、下付きを確認して、数式部分を何回か確認。翻訳作業よりこっちのほうに神経を使った。文字通り「It's Greek to me!」ですな(=「こりゃサッパリ判らん!」ってことです、笑)。ちなみに今回の原稿は、文中に説明として使われる数式以外の数式(「これを以下の数式で示す」、などと書かれて、その一行後に、真ん中に大きく鎮座まします数式)は原文からカットされていた。文中の数式というのは「ここではxは○○、yは△△を示し、A=x1+y1である」などのように文中に入っている数式(=この数式は私が今作ったのでウソものです)。エージェントさんいわく、数式部分はファイル送信エラーになる可能性があるのでカットしました、とのこと。ハタと思い当たる先日のファイル破損(=あれは別のエージェントさんのものだったけれど、確かに中に数式があった)。そういうことなんだろうか。いろいろな可能性があるものだなぁ、と思った。

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2006年12月22日 (金)

乗らない

締め切りが押してきているのに一向に乗らない。参考資料の論文を読んでいてもほとんど頭に残らない。間際になったら相当なシュラバだわね…と思いつつ、乗らないものは乗らない。心のどこかで気になって引っかかっているものだから、変な夢を見た。冬場に青森に行くことはないのだけれど、夢の中で私は青森に帰省していた。雪の中、今夜の夜行で東京に戻るからそろそろ帰るね…というときに、突然、「明日は納品日だっ!」と思い出し、夜行列車の中で必死にパソコンを叩いている…という夢だった。おそろしすぎる…。

まぁ現実世界では幸いそこまでボケたことはしていないが、進捗状況は大差ないかもしれない。今回の論文がまた難しいのでどこかで逃避願望があるんだなぁ。逃げても意味はないんだが。夕べは参考資料のプリントアウトをしながら、同時にクリスマスカードの打ち出しもやっていたので、カードの上に論文を打ち出してしまうし(涙)。カードが一通ムダになってしまった…。注意力散漫。というより、やはり乗らないのだ。トナーも切れそうだし。予備のトナーはもちろん買ってあるけれど、取り替えるのすら面倒くさい。つまり乗らないのだ。

まだ時間的に余裕があると思っているから、こうやって、乗らない→ぐーたら→終わらない→ぐーたら、を繰り返しているのだが、切羽詰まったら全力疾走になるのだ。そういうやり方はよくないと頭では判っているけれど、果たしてこの「乗らない」状態をどうやって打開したら良いんだろう。気分転換? そんなもの年中やっている。カンヅメになってひたすらそれだけに集中? 良いかも知れない。でもネット検索は必要だからネット環境は維持しておきたいわけで、そうすると結局あちこちに寄り道してしまうのだ。ネットを切って仕事に集中すりゃいいのかなぁ。

翻訳という仕事に限らず、集中できなかったり仕事が乗らないときに上手く自分をコントロールして仕事に向き合えるように持っていく方法を自分なりに確立するというのはとても大事なことなのだろうと思う。学生であれば、それは勉強に対してということになるし、社会人であれば仕事に対して。どんな世界でも、自分への対処方法を知っていることが必要で、そういう人が成功しているのだと思う。私は全然だめである。ああ、ぐーたらすることしか出来ない。成功への一歩が遠いなぁ。

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2006年12月20日 (水)

体重増加

定期購読しているメルマガ(購読といってももちろん無料であるが)の一つに最新医学論文の紹介をしてくれるものがある。普段はサラっとタイトルと要約部分に目を通す程度なのだけれど、今日届いたメルマガには、仕事やオベンキョとは関係なく、ムムムと興味を引かれる論文が載っていた。睡眠時間と体重増加の関係を調べたものである。
http://www.metamedica.com/news2006/2006111501.html

これによると、睡眠時間の少ない人のほうが体重が増加するのだとか。や、やばい、それは私ではないか。もともと夜行性で高校生のころから相当の夜型ではあるが、ここ数年は明らかにパソコンやネット遊びが原因で夜更かしに拍車が掛かっている。以前からテレビはそんなに観ないし(今ではニュースと天気予報を別にすれば、「まったく」観なくなった)、夜遊びと言っても別に夜に出歩いているわけではない。ひたすらパソコンの前でアレコレ遊んでいるわけで…。若かりし頃よりも絶対に睡眠時間が減っている自覚がある。

年齢的にも中年太りの域である。万歩計は持ち歩いているけれど、寒くなってきたこともあってお昼休みのお散歩も滞りがち。往復の通勤時に少し歩くくらいで、一日の合計歩数が4000~5000歩程度に落ち着いてしまっている今日この頃。ご飯は相変わらず美味しいし、ちょっと残業すれば自分を甘やかして寄り道してタイヤキ食べちゃったりする。かろうじて入浴時間が長いことだけがカロリー消費に貢献しているくらいで、動かない+座りっぱなし+摂取カロリー減らさず。太るに決まっている。その上で睡眠時間が少ないことまでが問題だったとは。

ちゃんと寝よう、夜更かしは本当にホドホドにしよう。さっさとパソコンを切ろう!(=って掛け声だけかも…)。そういえば半年くらい体重計に乗ってない…気がする。うーん…やっぱり一年分のぐーたらを懺悔する意味で、ちゃんと体重計に乗っておくか…。

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2006年12月19日 (火)

原稿破損

エージェントさんから仕事の打診をいただくと、まずメールに添付されている原稿を確認する。内容を見て分量をザっと見て、あとは納期と照らし合わせて判断するわけだけれど、実のところ打診されたお仕事を断ったことはない。売れっ子の諸先輩方とは違い、お断りするほど次々と仕事が舞い込んできているわけでもないし、そもそも分野も限定している私の場合、そんなに無謀なお仕事を打診されたことはない。エージェントさんのほうでも少しずつ様子を見ながら分量や納期を調整なさっているのではないかと思う。

先日ご依頼いただいた案件でも、まず原稿を開いて内容にザっと目を通し、すぐにお引き受け可能の返事を出した。その後しばらくアレコレと別の作業をしていて、さてさっきの案件の下作業でも始めようかしらん、と思ってファイルを開いたら…なななななぜか破損している。どっ、どうしてっ!? 一度はちゃんと開いたのにっ!? 「ファイル修復コンバーターまたは“開いて修復”で開いてください」という初めて見るメッセージが画面上に現れた。言われたとおりにファイル修復コンバーターなるもので開く。…ムダだった。「開いて修復」を使う。…やはりムダ。プログラム選択でテキストで開く。…完全に文字化け。うがぁぁぁぁ。エージェントさんにお願いして、もう一度ファイルを送ってもらおうかという考えがチラっと頭をよぎるが、でも「原稿を確認しました」というメールを送ってしまったわけだし…なんだかものすごく自分がマヌケみたいで、できればそんなお願いをせずに済むならどうにかしたい。諦めきれずに何度もワードファイルを開く。その都度、「ファイルが壊れています」の文字を恨めしく眺める羽目になる…。

プログラム選択で、今後はリッチテキストを選んで開いてみた。おおお、今度は成功。無事にファイルが開く。でも何だか最初に見たときとは様子が違う。リッチテキストなので見た目が違うのは当然なのだが、修正履歴部分がどうもおかしい。最初に見たものは完全版(最終反映版)だったのだが、リッチテキストで開いたファイルは、縦横無尽に修正履歴が入っていて、ナニがなにやら判らない(涙)。それに、もともと、原稿には翻訳不要部分も含まれていて、原稿を色分けして、翻訳する部分(=依頼部分)と翻訳不要部分とを分けているものだった。リッチテキストだとそれが判らなくなってしまった…。つまり、あんまり(というか全然)役に立たない。

こりゃダメだ、キャッシュから呼び出すしかないな、と思ってキャッシュを探しまわった。膨大な量のキャッシュの中から、無事にお目当てのファイルを探し出して、祈るような気持ちで「ファイルを開く」をクリックする。一番最初に原稿を見たときと同じものがスクリーンに現れたときには、大きなため息が出てしまった。あああああ良かった。それにしてもファイルが破損した理由はまったく判らない。まぁパソコンなんてそんなものだとは判っているが、心臓に悪いなぁ。私は、メール添付の原稿はパっと開いて内容を確認しても、その場では保存しないことも割と多いのだ。今回も、内容を見ただけで保存はせずにすぐにファイルを閉じていた(=ファイル保存は、作業を始める段階になってから初めてハードに落とすというのがクセになっているようだ)。原稿は開いた時点でとにかくコマメに保存+確認しなきゃならないなぁと痛感した。

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2006年12月17日 (日)

大型案件

同じ英語学校で勉強した仲間たちは、それぞれ、通訳の道に進んだり、翻訳だったり、英語教育だったり、さらに次のステップに向かって進んでいる人たちがたくさんいる。その中でフリーランス翻訳者を目指す友人たちとは、互いに情報交換や近況報告なんぞをしつつ、それぞれが少しずつ目標に向かって頑張っている。分野はみごとに異なるのだけれど(一人は特許系、一人はIT系、そして私は医学系)、ある意味、分野を超えた翻訳者同士のつながりというのは今後きっと大きな財産になっていくだろうと思っている。

分野が違えば、案件ごとのボリュームも大きく違うと思う。例えばIT系なら、マニュアル翻訳で1件あたり200~300ページなんてきっと当たり前なのではなかろうか。翻訳に要求されるスピードも全然違うと思う。当然、単価だって違うと思う。特許だとどれくらいが基本的な単価なのかもサッパリ判らない。やはり自分がやっている分野のことしか良く判らない。けれども実は自分のやっている分野のことであっても、これまたよく判らないことばかりなのである。

翻訳をやっている方々にとって、小口案件とか大型案件などというのは、どの程度のボリュームを指すんだろうか。まぁ、1枚ってのはそりゃ小口でしょうよ。それを大型とは言わないことくらいは判る。ITだったら1000ページ超えたら大型とかなのかなぁ。でも何人かで分けて翻訳するのが当たり前なのだろうから(=だからこそトラドスのような翻訳ツールがあるわけで)、全体のボリュームが大きければ大きいほど、何人かに分担されて一人当たりのボリュームはそれほどでもなくなるのかも知れない。つまり200~300ページくらいの案件のほうが、全部一人の翻訳者さんに割り振られて、大型案件ということになるのかも。特許はどこでどのように分けられるのか判らないのでまったく予想がつかない(=今度友人たちに訊いてみよう)。医学は出版モノであれば共訳ということがあるだろうし、治験薬概要書も何人かで分担というのはよく見かける。医療機器マニュアルも100ページを越えると分担になるのかなぁ。本当に内容次第なので、ページ数だけで大型案件と呼ぶのかどうかは判らないんじゃなかろうかと思う。

先日、初めてエージェントさんから100ページ超のご依頼をいただいた。どれくらいのボリュームを大型案件と呼ぶのか判らないけれど、少なくとも私にとっては初の大型案件である。いや、実は以前に医療機器マニュアルで130ページほどの案件をいただいたことがあるのだけれど、医療機器マニュアルは繰り返しが多いし、ページ数は多くても作業量から考えると「大型」ではないなぁと思ったのだ。けれども今回は直球ストレートの医学分野で100ページ超だ。私にとって、100ページ超案件を請けるというのは一つの目標だったので、ちょっと嬉しかった。例えるなら、洋服の仕立て屋さんとしての独立を目指しながら、毎回ハンカチやら雑巾やら(?)靴下の穴をつくろったりボタン付けのような小口の仕事ばかりしつつ、少しずつ洋服を縫うお仕事が入るようになり、今回初めて最初から一着を仕立てる注文をいただいたようなものだろうか。いつか、あそこの仕立て屋さんは腕が良いから5着くらいまとめて注文しましょう、…なーんてことになったら、それこそ本当に「大型案件」だなぁと思いつつ、そういう日を目指して、ハンカチもちゃんと縫って、洋服もちゃんと縫いあげられるように頑張ろう(=現実の私はホンモノのハンカチを縫っても雑巾になるように思われます…。あ、翻訳のスキルのたとえ話ではなくて、ですっ)。今回の案件は納期もゆるやかに設定してくださっているので、安心して年末年始にじっくり取り組めそうである。目標の一つだった100ページ超え案件をいただけて、ちょっと嬉しかった。次の目標は、大型案件2本立て、かな?(=それはちょっと欲張りか、笑)。

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2006年12月14日 (木)

分野違い

某エージェントさんから分野違いの仕事の依頼をいただいた。少し前に、医学・薬学分野以外でも引き受けられる分野があるかどうか訊かれていたのである。私は金融系はまったくセンスがなく(=お金自体は好きですが)、経済やら財務やらの話はサッパリ判らないので、金融翻訳だけは絶対にできませんっ!と言ったのだが、逆にまぁ、医学周辺であれば、そのときの案件に応じて…などという八方美人的な返事をしたのであった。今回の依頼時の原稿を見たときも、うーむ、と思ったのだけれど、「ナニゴトも挑戦かしら」なんぞと思ってお引き受けした。というか、お引き受けしてしまった…。

で、やり始めて、ぬぉぉぉぉー、と唸りまくり。分子生物学の論文だったのだが…む、むずかしい…。医学周辺といっても、化学薬品方面、化粧品方面、食品系方面、獣医学・動物方面、植物方面、などなど、どっちの方向に進んでも私には畑違いになるのだが、分子生物学だったら、まだ医学関連じゃん、、、などと思ったのが甘かった。まぁ分子生物学は難しいのだ、そんなことは百も承知なのだ、翻訳学校の遺伝子のクラスでは相当に四苦八苦したのだ、はぁぁぁぁ。お引き受けしたことを後悔しているわけではないのだが、いやしかし、難しい。

それでも、ニュースリリースなどではなく、論文だったからまだ救われたのかもしれない。話の流れ方は医学論文と同じである。ありがたいことに、論文なので文中に参考文献がバンバン出てくる。それを探しまくり、ググりまくり、参考文献をダウンロードしまくって、赤ペン片手にせっせと読む。どの部分をどのように引用されているのか、他に関連した内容部分はないか、専門用語以外の一般的な表現の使い方など、限られた時間の中でなんとか必死に読んだ。

医学論文を訳している時は、「○○が発現した」と書いてあれば反射的に「~ is/was developed」と訳してしまう。腹痛が発現したときも、熱が発現したときも、副作用が発現したときも、何も考えずにそのまま「~ developed」である。で、今回の論文の中に「××が発現した」という文章をみたとき、そのまま同じように「~ developed」と入力したあと、あれ?、ちょっと待てよ、これって分子生物学…と気が付いたから良かったのだが。当然ながら遺伝子の発現は「develope」じゃなくて「express」じゃん…。こんな初歩の初歩でこの調子である。本当に遺伝子クラスのコースを終了してんですかね私は。そのものズバリの専門用語はいくらでも辞書や用語集で探せるが、こういう、なんでもない当たり前の表現のほうが分野ごとに扱いが違って難しい。翻訳者にとって、専門分野というのは専門用語から成っているのではなく、特定の使われ方をしている一般的な言葉から成っているのだと思う。その分野で、一般的な言葉がどういうふうに使われているのかをきちんと把握しているかどうかが分かれ目だ。だから、分野違いのものを訳すときには、専門用語よりも普通の言葉のほうがこわい。

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2006年12月11日 (月)

提出時間

複数の翻訳エージェントさんとお付き合いさせていただくようになると、それぞれ違うところが少しずつ見えてきてなかなか面白い。もちろん基本は、打診→内容と納期(スケジュール)確認→受注→仕上げてメール返送、なのだけれど、受注時にいつも発注書をくれるところ、言わないと何にもくれないところ、受注時に何かしらの用語集、参考資料、参考サイトなどをいつも教えてくれるところ、フィードバックをくれるところ、納品後にすぐに確認メールを必ずくれるところ、放ったらかしのところ、etc.、いろいろだなぁ、と思う。それぞれの会社の仕事の流れというか、基本スタイルが違うのだろうなぁ。

そんな中でも特に私が感じるのは納期の表現の違い。つまり締め切り時間についてである。打診時に、納期は○月○日、としか言わないところ(例えばA社)と、×月×日×時、というところ(例えばB社)があって、これがまた見事に、A社はいつも日付のみで時間指定はないし、B社はいつも時間までキッカリ指定(=そして大体は朝9時なんだな、これが…)。C社はこの中間で、打診時に△月△日のお昼ごろ、などという表現で納期を指定してくる(時には「夕方ごろ」だったり、「夜くらいまで」だったり、いろいろなのだが)。

面白いものだなぁと思う。そりゃまぁこちらとしては遅けりゃ遅いほどありがたく、夜くらい、と言われるのが一番ありがたく、ついでにいうなら、何も言われなければ勝手に24時だと解釈しちゃって良いのかしらん、などと思ったりするけれど先方が朝イチのつもりだったら大変なので一応は確認する。朝イチ9時納期だと、どうしても夜なべ夜更かし全開で一気に仕上げようなどと無謀なことをしてしまうため、お肌も体調もボロボロになるのだけれど、提出が夜であれば、そもそもそういう無謀な仕事の進め方をせずに済む。考えてみれば、たとえ朝イチ提出だとしても、前日の夜が納期なのだと前倒しで考えておけば良いのだけれど、そんな清く正しく美しい取り組み方をすることはまだ出来ず…。

いつもきちんと前倒しで仕事をして、指定された提出時間よりも少しでも早めに納品するように心がけていれば、その辺りの信頼性も生まれてきて、カッチリ○時までという指定をされないようになってくるものなのかな? とは言っても、お昼ごろとか夕方ごろなどのように納期を設定しているエージェントさんも、時間をキッチリ指定してくるエージェントさんも、お付き合いの長さは変わらない。エージェントさんの性格というものなのだろうと思う。私は基本的にグータラでアバウトなので、できればキッチリ時間を指定されるよりも多少の幅を持たせていただけているほうが大いに気がラクである。でももちろん私はまだそんなことを考えられるような段階ではないので、やっぱり一つ一つ積み重ねていくだけなんだろうなぁ。

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2006年12月 7日 (木)

教え甲斐

ある生徒さんがちょっと面白いことをしている。英字新聞への投稿に挑戦するというのだ。もちろん挑戦するからには入選(+掲載)を目指して書くわけであるが、そういうものに挑戦しようと思うところがスゴイなぁ。指定されたトピックについてエッセイを書き、字数制限は300ワード。ほぼTOEFLの英作文あたりと同等の長さといったところか。英検1級の1次試験ではエッセイの字数制限は200ワードだから、それよりももう少し内容を膨らませた構成にすれば意識しなくても300ワード程度になるだろう。200ワードの長さの感覚は大体しっかり覚えているだろうと思うので(=それってある意味、1次試験に落ち続けていることになるわけだが…まぁ私も5年掛かったのでヒトサマのことは言えない、ははは)、その意味ではある種のアドバンテージがあると言えるかもしれない。突然300ワードでエッセイを書けと言われても、どの程度か判らなければ普通はかなり戸惑うだろうから。

で、ラフアイディアをザっと書いた初稿、アイディアを絞り込んだ修正版の第2稿、さらに第3稿、ほぼ完成に近い準最終稿、これで完成です!という最終稿、などが次々と送られてくる。いやぁ、楽しい。本人が楽しんで書いているのが判っているので、読んでいるこちらも楽しい。こういうふうに身に付けた表現力やアイディアなどは、教科書を見ながらの学習よりもよほどしっかりと本人のものになるだろうなぁと思う。

英検向けの練習としての英作文ではなく、掲載を目指しての英作文なので、私は普段より一層ビシバシと赤を入れて(ワードのファイルを開くと真っ赤っ赤状態である)、コテンパンに直している。このさじ加減がちょっと難しいところではあるのだけれど…。英検の英作文では、文法ミス、構文ミスは当然直すが、基本的なアイディアには出来る限り手を入れないようにしているし、言い回しも、よほど不自然ではない限り、あまり直さないようにしている。アレもコレも直してしまうと、その人の書いた英作文ではなく、私の英作文になってしまうからだ。でも今回はプロの編集者が目をとおす原稿である。不自然な言い回しは一つも残しておきたくないし、おそらくご本人が苦心して書いたと思われる「ちょっと詩的(?)な表現」も悪いけれどバッサリ斬ってしまった。長ったらしくなってしまうんだもの…。英語は短く簡潔にシンプルが一番なのだ。

結局、私は最終稿にまでアレコレ直しを入れて(=それじゃ「最終稿」じゃないよなぁ)、ようやく完成。ご本人も一つ一つの直しに納得してくれているようで、掲載されたら(記事掲載日の)新聞を贈呈しますから、と言う(笑)。もう掲載された気でいるらしい(わははは、なんか良いなぁ、こういうの)。そして、これから毎回挑戦します、という。す、すごいヤル気ですね、、、。でもこうやって楽しんで取り組むのが一番の上達の秘訣なのだろうなぁ。同じトピックで英検向けの練習として200ワードでまとめたものも書いてみた、とエッセイも送られてきた。さらに内容を掘り下げて400ワードに膨らませたものも今から書いてみるという。お見事!こちらとしても、教え甲斐も直し甲斐もあるというものだ。真っ赤っ赤に直された原稿にもめげずに頑張って欲しい。それにしても…私なりにかなりしっかり直したんだけど、これで掲載にいたらなかったら、、、どうしよう、、、。なんだか仕事のチェッカー業務としての力量が試されている気分かも。ご本人と同じくらい、掲載結果が待ち遠しい(というか、ちょっとコワイ)気分だ。

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2006年12月 4日 (月)

失速気味

ブログを2つに分けて以来、こちらのブログには翻訳や英語関係のことしか書かなくなったので記事本数もグっと減ってしまってちょっと失速気味。当然ながらそれに伴ってアクセス数も失速気味。まぁ書いてないし更新していないのだから当たり前である。でも数字が目減りしていくのを見るのはちょっとつまらなかったりする(笑)。だからといって積極的に増やそうとも思っていないが。

週末(金曜日)になると普段の夜更かしモードが一段と加速して、寝るのは朝4時とか5時とか6時とかになってしまう(=この状態が3日間続くワケだ)。早起き以前の問題として「早寝」するというのは私にとってきっと一生の課題だ。金曜日の夜(=土曜日の未明~早朝)は教材作りで久しぶりにチキンスープを読む。いつも堅苦しい英文ばかり読んでいるので、こういう英語は新鮮で気持ちにスっと入ってきて楽しい。いや医学文書も好きですからそういう意味では楽しいですが。肩肘張らずに読めて、「読む楽しさ」を実感できるところが良い。しかも時節柄、クリスマスを題材にしたお話には面白いもの(=感動的で良質という意味)が結構あるので夢中になって何本も読んでしまった。というよりも、何本も読まないと、どれが教材向きか判断つかないのでたくさん読まなければならないという事実もある。でもやはりチキンスープは教材として秀逸だ。以前からときどき使っていたけれど、チキンスープの底力を改めて再認識した。

土曜日の夜(=日曜日の未明~早朝)はネットザッピングしたり音楽CDを作ったり画像ファイルで遊んだりと、純粋に遊びで夜更かし。日曜の明け方に寝て、昼に起きて外出。帰宅後にようやくおうち仕事開始。でもどうも気分がのらないしヤル気が出ない。ズルズルとメールチェックしたりネットを見たりしながら少しずつ仕事モードに入り、終わったのが日曜の夜(=というより完全に月曜の朝)4時半。途中でとんでもないことに気がつく。すでに前半の半分を先週に一度分納しているので、残りの半分の作業をやっていたのだけれど、キーワードとして一番頻出している言葉の漢字変換ミスがあったのだ! 後半をやっているときに気がついたのである。これ、カンペキにTraToolの統一用語の登録ミス。例えるなら、「にゅうりょく」と打って「入力」と変換して登録すべきところを、間違って「ゆうりょく」と打って「有力」と変換され、これをそのまま英単語とペアにして統一用語登録してしまったようなものだ(=これは例えなので見てすぐに判るが、実際に間違ったキーワードは、漢字自体も似ているものだったのでまったく気がつかなかった…)。作業中は統一用語を一斉に処理していたため、納品したファイルはまるごと変換ミス状態。後半のファイルで新たに作業し始めたとき、「にゅうりょく」と正しく打っているにも関わらず統一違反で赤く表示され続けたため、「なんで?」と思ってよくよく見たら、登録したほうが間違っていたことに気がついたのだ。その瞬間、ひゅーっ…と一気に血圧が失速した気がした(笑)。分納案件で良かった…。そうじゃなかったら、そもそも納品しっぱなしで気がつかなかったかも知れない。冷や汗。

とにかく作業を終了し、前納した分のキーワードが間違えていた旨お詫びを書き添えてエージェントさんに後半分を納品した。寝たのは今朝5時近く。おかげで今日は眠いこと眠いこと(=なんだか毎週コレだなぁ)。今日は海外本社から怒涛のメール攻撃を覚悟していたのだが、何にも入っていなくて肩透かしを食らった。月曜日は山のように翻訳してもらうと思うから、と上司から先週言われていたのに、上司も「メール来てないねぇ…。ズレこんでるのかなぁ」と心配そう。後になって急かされるのはゴメンだ(厚労省への提出日が動くわけではない)けれど、寝不足&パワー不足の今日の頭でフル稼働させられずに済んだのはありがたい。こういう日は脳みそも気持ちも失速気味(…しかし脳みそが元気ハツラツのときって、あまり無いかもワタシ)。余計なことはせず、今夜は早寝するに限る。

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