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2006年11月14日 (火)

トピック

日曜日に英検二次試験が行われ、これで秋の陣が終了。受験生も束の間の一休みだろうか。まぁ冬の陣があっという間に来るので継続戦に挑むチャレンジャーには休息などないのだろうけれど。私は年中休息していたけれど(笑、だから合格までに時間が掛かったというのもあるなぁ)。

二次当日はスピーチを終えた生徒さんから即メール報告が入った。午前中に試験を受けた生徒さんは、日本は犯罪加害者の人権を擁護しすぎるか、というトピックを選んだという。日ごろまったく練習していなかった題材を選んでしまい、うまくいかなかった、とのこと。でもまぁ、このチャレンジャーさんはいつも自己分析が手堅い(手堅すぎる)ので、結果に対しても非常に慎重なのだ。様子を聞いた限りでは大きな失敗もなくスムーズにいったみたいである。質疑応答では、死刑制度についてや少年非行について訊かれたのだとか。タイムリーな話題だなぁ。やはり英検に時事問題は付き物。死刑制度については一次対策として英作文で書いてもらったことがあるし、少年非行はそれこそ何度も取り上げて、スピーチの練習もしていたはず。うん、大丈夫だろう。

一次試験の英作文と二次試験のスピーチは、基本的にまったくベツモノだと思うし必要なテクニックもまったく違う。とはいっても、トピックとしては似通ったものを扱っているのは事実で、「英検好み」のテーマというものもある。あまりにも宗教色や政治色の強いテーマは取り扱われないし、やはり教育、国際、家族、地域社会などは根強い。文部省発全国中高生御用達のお行儀の良い英語試験が全国区になったという流れが垣間見えるというか、誰にとっても共通の関心事であるテーマが多いように思う。今までの一次対策用の英作文トピックは、私もつい漫然と選んでしまっていたけれど、生徒さんにとっては二次への布石にもなりうるわけで、多少はスピーチのトピックも睨んだものにしていかないといけないのだろうなぁ。

でもまぁ、二次試験は自分の薀蓄を語る場所ではなく、知識をひけらかす場所でもなく、上からモノを言う場所でもないので、本来は練習とか専門知識とか暗記とかは不要なのだ(=とは言え、やはり練習してあればそれだけ上手くいくのも事実だが)。本来の二次試験の姿は、やはり試験官と一つのテーマで楽しく語り合うということだろう。その前提としてトピックが与えられ、まず自分の意見を述べるためにスピーチを行うのであり、そのスピーチを元に試験官と質疑応答という形で語り合う。コミュニケーション能力とはそういうものだ。一方的に言いたいことだけをぶつけるように話すのでは意味がない。英語以前に、何かのテーマに対して自分の意見があるかどうか、誰かと意見交換して互いに楽しいかどうかが大事なのだ。もちろんそれを英語で言えなければ話にならないが。意見がなければ英語が流暢であっても中身のないスピーチになるし、逆に確固たる意見があっても正しく英語で伝えられなければ、実生活でのブロークンイングリッシュでは意思疎通ができても、「英検」としては合格点をもらえないだろう。ただ、現実問題、トピックによってはサッパリ関心がなかったり、意見らしい意見を言えなかったり、言いたいことはあるけれど適切な表現を知らなかったり、ということが起きるわけで、トピック次第で英作文もスピーチも出来具合が大きく変わることも否めない。どんなトピックが来てもサッと対応できるのがホンモノ(=の英語力)だろうけれど、なかなか理想通りにはねぇ。

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