« 蒸し風呂 | トップページ | 蚊取線香 »

2006年6月21日 (水)

長すぎる

梅雨らしく蒸し暑い日々が続く。この間は本当に頭が働いていなかったようで、夏日は25度以上、真夏日が30度以上だということにさえ気づかず、先日書いた「東京は初の夏日に・・・」というのはもちろん真夏日のことであって30度以上になるという話でありました。まぁ大したことではないが。さすがに異常に冷房の効きすぎたオフィスで、これは何かおかしいと思ったのは私だけではなかったようで、隣の部署の若い男性社員が、ちょっと冷房強すぎません?と御用聞きのようにあちこちの部署に声をかけて、冷房強度は弱くなった。こういうときにフロアごとに温度調整が行われるインテリジェンスビルというのは面倒くさいものである。とにかくホッとした。そりゃ本格的に毎日35度以上とかになればまた話は別だけれど、今からこんなに冷房を強くしてどうすんのさ。

英文和訳の仕事をしているときにはあまり気にしたことが無かったのだが、和文英訳の仕事になると気になることのひとつに、全体の文章の長さというものがある。和文には当然ながら漢字という素晴らしい表記方法があるので、とくに熟語(漢語系とでも言うのか)が多ければ多いほど、見た目にすっきり、文章も短く簡潔で、当然ながら行数も字数も少ない。これを英語にすると、ものすごく長くなって、時には元の日本語の倍くらいの行数になったりする。これで良いんだろうかと不安になるが、ヘタに情報を落としたら大変だと思うので、冗長でくどい英文になっている気がしてもコンパクトに言い表す自信が無い。

それでも訳し終わった後に読み返して、やっぱり冗長だ、こんなにゴチャゴチャ説明口調にならんでもよろしい!と思ったら、シンプルな英語に書き直したりしている。もともと私が書く英語はシンプル・イズ・ベスト路線なのだ(というより英語という言語自体がシンプル言語だと思うのだ)。くどくどした書き方自体がすでに英語らしくない。よし、これで納品するぞっ、と納得してメール納品した後、フと全部で何文字くらいになったんだっけ?とカウントしてみると、ありゃー、あんなに時間をかけて頑張ったのに、こんだけなのね、と思うことも多い(笑。カウント数が少なければ収入も少なくなるわけで)。一瞬、じゃあ冗長でくどいまま納品してればそのほうが(字数が多い分だけ)稼ぎが良いってことか、と思い浮かぶけれど、そんな納得のいかないものを納品したくない。

会社で外注に出した和文英訳の対訳チェックをしていると、これがまた、本当に冗長で長いのだ。原文(和文)を読みながら私はバサバサとカットしていく。これを訳した翻訳者さん、この長さの分だけ稼いでるってことだよなぁ。でも長すぎてくどくて、英語らしくないのである。確かに日本語の文章というのは往々にして途中で主語がすり替わり(というより主語は書かれていない)、一文の長さが長くて、「。」にたどり着くまでに数行あることが珍しくない。これを読みやすい英文にするためには、2文とか3文に区切って、それぞれに異なる主語を置いて英訳したほうが判りやすいし、英文表記が長くなるのは判る。でも、やたらと文を区切って主語のまわりにひらひらと修飾語をつけて長くしなくたって良いじゃないか。案外シンプルな分詞構文で持っていけばスッキリ収まるということだってある。本当にその長さが必要なら長い英語になっても良いが、もっと短くシンプルに言えるのであれば、無駄に長い英文にするのはやっぱり品質的にも良くない。きっと私自身が英訳するときのように、この翻訳者さんも「必要な情報を落としたら大変だから、とにかく和文に書かれていることは全部キッチリ詰め込もう!」と思って長々と英訳したのだとは思うけれど、もうその時点で、自然な英語表現ではなくなっているんだよな。長すぎて判りづらい英語なんて誰も読んでくれないだろうし、誰も読まないような英文を納品しても仕方ないのだ。簡潔に、判りやすく。私にとって英訳の課題である。

|

« 蒸し風呂 | トップページ | 蚊取線香 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 蒸し風呂 | トップページ | 蚊取線香 »