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2006年3月28日 (火)

論文検索

今の職場での私の仕事は論文翻訳がメインなのだが、同じ業務に従事している派遣スタッフさんがもう1人いる。先輩派遣スタッフのSさんは、医学翻訳歴8年という大ベテランさんだ。フリーランサーになる前は製薬企業内で正社員で翻訳専任だったというから、まさに正統派医学翻訳者。こんな方と一緒に翻訳するなんて私のヘタクソさが際立つではないか。というわけでせっせとSさんの翻訳なさった過去の論文を拝見させていただき(勉強してねと言われているので、仕事時間内にせっせと原文と訳文を付け合せ、さらにドンドンTraToolに入れている。これでお給料もらえるんだからありがたい限り)、自分が翻訳する際の貴重な資料にさせていただいている。それにしても読めば読むほどSさんの翻訳は上手だ。感服する。どうして在宅の仕事ではなく企業内で翻訳をしているのか伺ったら、やはり収入の安定を取ったらしい。安定志向が強めの方なのね・・・。私だったらSさんほど翻訳ができたら絶対に自宅に引きこもるけどなぁ。Sさんだったら間違いなく充分に安定した受注が見込めると思うのだけど。まぁ性格というものだろうか。

ところで論文は手当り次第に何でも訳すわけではなく、当然ながら、会社に関連性のあるもの、必要そうなものをピックアップして翻訳する。私も今の職場に来てから一ヶ月ほどになるわけで、ようやく全体の流れが見えてきた。月末に、指定の医学雑誌(約60種ほど)のすべての論文タイトルをリストアップする。前月末にリストアップした日以降のすべての論文ということだ。このリストを元に、上司や他部署の方々、顧問の医師などを加えて必要な論文をピックアップして、それを翌月(といっても数日後という意味だが)にSさんや私という翻訳スタッフがいっせいに翻訳に入るという流れらしい。

この論文リストアップ作業も私たちの仕事ということで手順を教えてもらった(先月は私は居なかったのだからやっていないので、今回が初めてのリストアップ作業)。この業界の方なら御馴染みの論文検索サイト、PubMED(パブメド)を使って、次々とジャーナルを指定し、論文リストを出していく。途中で変なことに気付いた。数ヶ月にわたってまったく新刊発行がない雑誌がある。それ以前の記録ではずっと続けて発行されているのに。変だな? でも最新号と思われる号数を入れても出てこない。医学雑誌の発行刊の番号のつけ方はどれも独特というかヘンテコである。○巻○号、というふうに付けられるが、週刊アリ季刊アリ不特定発刊アリで、雑誌によってそれぞれだ。直近で記録されている発刊号(例えば10巻5号)の次の号数(例えば10巻6号)を入れて検索できなければ、次の巻数1号(例えば11巻1号)で調べる。でも出てこない。そんなハズは無いんじゃないかと思って、号数を無視して巻数(11巻のみ。号数ナシ)で調べた。そうしたら、ドバっと出てきた。つまり次の巻は出ているのだ。でもなんで1号で出てこないの? よく見たら、あらまぁ、「1-2号」となっている。これはアレですな、年末年始合併号とか、そういうヤツ? でも正確に「1-2」号、というふうに入力しないと検索できないなんて、ちょっとPubMed、ひどいんじゃないの?と思ったが、まぁ仕方ない。というわけで、本来なら前月にピックアップすべきだったと思われるものがドバドバ出てきた。私は淡々と全部リストアップした。

作業が終わった後にこれをSさんに伝えたら非常に驚いていた。私が思っていたよりもコトは重大だったらしい。すぐに上司に報告。本来なら前月、あるいは前々月に検討し翻訳すべきものが膨大にあったようなのだ。Sさんいわく、「今月(=来月)分は翻訳すごく多いかも・・・」とボソっとつぶやいた。あ、なるほどね、そういうことになるのか。まぁ私は構いませんけど。上司は「よく気が付いたねぇ!」としきりに感心していたが、、、いや、あの、普通は気が付くんじゃないですか? 頭が良いとか悪いとかの話じゃなくて、ちょっと変だぞ、と思うべきだと思うんだが・・・。目端が利くというのだろうか、疑問を持つ姿勢って大事だと思うのだが。この仕事を何ヵ月も何年もやっている人が、そういう疑問も持たないということのほうが私には不思議だった。疑問を持たなくなったら翻訳者は調べ物も出来ない。検索ひとつ取っても、なかなか奥深いものである。みなさん、1号がないからといって発刊されてないと思っちゃいけないようですよ。適宜疑ってかかりましょう。

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